上司にパワハラを日常的にされている場合、どうやって対処すべきてでしょうか?
気が強く、上司にハッキリと言いたいことが言えるのであれば、真っ向から戦うという手もあるでしょう。
しかし人と争うことが苦手で気が弱い人にとっては、それはとても難しい方法です。
気が弱い人でもできる現実的なパワハラ対処法について、会社の産業医からのアドバイスを元に整理してみました。
同じような悩みを持っている人に、少しでも助けになれば幸いです。
Contents
ぼくの場合:人と争うことが苦手なぼくは、半年で会社に行けなくなった

ぼくも人と争ったりすることがとても苦手な性格で、パワハラ上司とうまく付き合うことができず、会社に行けなくなってしまいました。
詳しくは以下の記事をご参照ください↓↓↓
そんなぼくも、会社を4ヶ月ほど休んでいましたが、別の部署に復帰できる状態まで回復してきました。
そこで産業医から、こんなことを言われました。

この話を聞いて、確かにそのとおりだなーと思ったのです。
ぼくも実際に追い詰められてしまった後では、まともな対処方法が思いつかなかったからです。
だから、実際に会社を休むところまでいってしまったぼくが反省も込めて、当時やるべきだったと思った対処方法を段階別にまとめてみます。
段階別!気の弱い人でもできる対処法

なぜ段階別なのかというと、最終段階の対処方法は職場の人間関係を壊す可能性がある、勇気が必要な方法だからです。
初期段階で解決できるレベルであればそれに越したことはありませんので、まずは初期段階を試してみてくださいね。
しかしそれでも解決できない場合、最終段階の手段を自分の中に持っておけば、少しは心に余裕ができると思います。
準備段階:うつになるまでのストレスサインを把握する
これは産業医から言われたポイントですが、自分が今、どのレベルで参ってしまっているかを把握するのは意外と難しいものです。
「まだ頑張れる。大丈夫。」と考えているうちに、気付いたら症状が進行してしまっている、ということがよくあります。
ぼくの場合、会社を休んでしまうまでにどういったストレスサインがあったのかを説明します。
この情報を参考に、ぜひ自分特有のストレスサインを見つけてみてくださいね。
ストレスサイン1:体重増加
ぼくの場合、ストレスが増加すると、仕事帰りにコンビニに寄ってやけ食いをしてしまいます。
食べてストレスを解消するタイプで、体重の急増がストレス増加のサインでした。
ストレスサイン2:返答に時間がかかる
会話をしていて、ポンポンと返答できているうちはよいのですが、ストレスが積み重なってくると返答に時間がかかるようになりました。
自分以外の周囲の状況を考慮し過ぎて、自分の意思を素直に出せなくなることが原因かと思います。
ストレスサイン3:休日楽しくない
何をしていても仕事のことが頭から離れなくなりました。
ぼくの場合、海外旅行に行っていても目の前のことに集中できず、楽しくなくなってしまいました。
常にパワハラ上司から仕事の問い合わせが来ていたことも原因かもしれませんが…こうなるとだいぶヤバイ状況です。
ストレスサイン4:やりたいことがなくなる
何もかも面倒になり、休みの日でもやりたいことがなくなりました。
食事も美味しさを感じなくなり、食べログで評価が高いレストランを検索してみても行きたいと全く思わなくなってしまいました。
ぼくの場合はこの4つでしたが、ストレスサインは人によります。
自分なりのストレスサインを見つけて、いざというときに対処できるようにしておいてくださいね。
初期段階の対処法:ストレスケアと最終段階への準備

続いて初期段階の対処方法です。
徐々にストレスが溜まっていく段階です。
ここでは、自分でできるストレスケアと、最終段階で困らないための準備をしておきましょう。
「本音」で「愚痴」をいえる相談相手に話す
大切なのは「本音」と「愚痴」です。
ストレスって「本音」を抑圧することで溜まっちゃうんですよね。
だから大前提として「本音」をいえないと意味がなく、本音をいえる相談相手が必要です。
また、「愚痴」については、ぼくは元々愚痴をいうことがあまり好きではないですが、今回病むところまでいってしまい、愚痴をいわないことはこんなに精神衛生上よくないんだなぁーと痛感させられました。
遠慮せず「本音」で「愚痴」をぶつけることは思っている以上のストレス緩和になるものです。
ぼくの場合、今回は異動して職場に知り合いゼロからのスタートでした。
だからなかなか「本音」をいえる友人を職場に作ることができず、さらに「愚痴」をいうのが苦手なのが災いして自分で処理しようと溜め込んでしまったのがよくなかったのだと思います。
週1回の運動習慣をつける
運動でストレスが緩和されるのは周知の事実だと思いますが、あまりに忙しいと「運動する暇があるなら仕事を進めた方が気が休まる」という思考回路になりますよね。
そこをグッとこらえて、週に1度でもいい。確実な時間帯に運動する予定を入れると、気持ちが楽になるはずです。
ぼくも平日の夜にテニススクールを入れていたんですが、あまりの忙しさに辞めてしまいました。
ただ、これからは確実に運動できるように休日に入れようと思います。
違和感を感じる出来事をメモしておく
これは最終段階の対処法に対する準備になります。
これってパワハラじゃない?と少しでも感じたら、出来事を客観的にメモに残しましょう。
問題を解決しようとする場合、必ず第3者に状況を説明する必要が出てきます。
その際、メモに残しておくと非常に説明しやすいです。
また、自分が精神的に参ってしまってからだと、パワハラ案件でも「自分が対応できていないのが悪い」と自分を責めてしまい、書けなくなることがあります。
元気なうちからやっておいた方がいいでしょう。
心療内科に相談する
抵抗があるかもしれませんが、今どき心療内科に行くのは普通のこと。
同じような人がたくさんいるんだ、と知れるだけで少し気が楽になるし、自分の状況を第3者である医者に説明することで、客観的になれます。
すると、「やっぱりひどい状況だ」あるいは「人に話してみるとたいしたことないな」と気付けたりします。
この客観的な気付きを得るのに、心療内科を利用してみましょう。
最終段階の対処法:根本的なパワハラ問題解決に向けてできること

以降の対処法は、問題となるパワハラ上司との関係性や会社での立場を壊す可能性がある行為です。
行うにはかなりの覚悟が必要ですが、自分に限界が来る前にやるべきです。
会社での立場より、自分の心の方がずっと大切ですよ。
パワハラ上司の上の上司に相談する
パワハラ上司と直接戦うのは、気が弱い人にとっては難しい。
だから周囲をうまく利用しましょう。
パワハラ上司の上の上司が理解ある場合、コレで一気に解決するかもしれません。
ただ、こちらがすでに精神的に限界が来ている場合、感情的になって伝えてもうまく伝わらない可能性があります。
そのために、初期段階で準備したメモを活用しましょう。
メモを使って、事実に基づいて話せば理解を得られる確率はグッと高くなるはずです。
人事 or 組合に相談する
上の上司に相談しても、理解を得られない場合、最終手段で、人事あるいは組合に相談しましょう。
ここでもメモは有効です。
事実に基づいて誠実に説明すれば、社内的に問題になって配置換えなどが現実的になるはずです。
診断書をもらって休む
それでもダメであれば、最終手段です。
もうここまで頑張ってもダメなら、あなたも限界のはず。
通っている心療内科に相談して、診断書を出してもらいましょう。
その診断書を人事に提出すれば、数ヶ月単位で休みが取れるはず。
一度その最悪な職場から距離を取って、自分がどうすべきか考える時間を取るのは良い選択です。
お金についても、有給休暇が使えれば給与は出るし、使えなくても傷病手当金で基本給の6,7割程度はもらうことができます。
おわりに
ぼくも2018年5月から会社に行けなくなり、4ヶ月休んで9月から復帰することになりました。
休んでいる期間にいろいろ考えましたが、結論として思ったのが
「生まれ持った性格って簡単には変えられない」
ということでした。
あなたが争いごとが苦手で強くはいえない人であれば、それはあなたが人の気持ちに敏感で思いやれるというあなたの美徳です。
そんな人は人事や制度を利用して自分を有利にしてくださいね。
あなたが楽に過ごせる職場や環境はきっとここではないどこかにあるはず。
参考までに、ぼくが休んでいる間に読んだ本を紹介します。
これを読んだら、「しんどくなったら休んでもいいんだな」って少し楽になりました。
また、休んでいる間にいろんなキャリアを考えるキッカケになった「働き方相談会」というものにも参加し、レポート記事を書きました。
こちらも、ぼくにとって「会社員」以外の選択肢がある、ということを考えるキッカケになりましたのでよかったら御覧ください。
転職?フリーランス?まるもの働き方相談会でわかった、キャリアに悩んだら1番最初に考えるべきこと